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第6回:TRAINNING
アスリートとして自分が頑張っていこうと意識したのは大学の終わりの頃だった。
それまでもそれなりの目標を持ってはいたが、一クラブ員としてコーチもいたし、いわゆるアスリートとしての自覚は特に大きなものではない状態でスポーツを楽しんでいた。

大学卒業を前にオーストラリアのWORLD OCEANMAN SERIESとプロ契約を交わし、それから間もなく単身ニュージーランドへライフセービングのトレーニングのために修行に行った。
その時お世話になったコーチに、初めてアスリートとしての自覚を教えてもらった気がする。
それがある意味、アスリートとしての入り口だった。

それから何年か国内のレースは常に制してきたが、自己流のトレーニングには既に限界を感じていた。
特にウエイトトレーニングだ。
もともとベンチプレス等の重たい負荷をかけたトレーニングはそこまで必要性の無い競技なので、ウエイトのトレーナーには一切付かず、ジムで競技を意識したトレーニングを自分で考えて行っていた。
いつも2時間くらい汗を流して、サーキットトレーニング等をジムでやることにしていた。
あるとき、カヤックの先駆者・尾野藤 直樹選手とカヤックトレーニングをしている時に、彼は腹筋が痛くてカヤックを漕ぐのを止めてしまった。
本人に理由を聞くと、ジムで30分ほどのトレーニングをしただけなのに腹筋の筋肉痛が2日経ってもとれないという。
自分にとっては信じられない話だった…。
当時、普段2時間以上のトレーニングを黙々とやっている自分は、筋肉痛にはなるけど2日経ってカヤックが漕げないほどになったことも無いし、たった30分のトレーニングで筋肉痛にもなったことが無い。
いったいどんなトレーニングをしているのかすぐに質問した。
意外な答えが返ってきた。
ウエイトというよりは、重たいものを使わずにバランス的なトレーニングでそれだけの筋肉痛になったというのだ。
ますます面白い…。

俺にも体験させてくれ!!

アスリートなら誰もがそう思うだろう。
それから1週間後にジムに連れて行ってもらった。
40〜50uの普通のしかもちょっと小汚いジムだった。。。
とにかくトレーナー(ジムの会長)に自分を見てもらいたい!!
早速小さなボールを使ってある動きをやってみなさいと言われた動きを言われたままにやってみた。

出来ない…。
こんなに負荷も少なく簡単そうな動きが、出来ない…。

信じられなかった。
しかも会長は自分がやっている競技を見たことがないにも関わらず、自分の癖を見抜いてしまったのだ。
「右肩が内側に入っているので背中がうまく使えず肩甲骨が固定出来ていないし、恐らく漕いでいる時は背中がちょっと丸まっていると思う」と言われた。
僕は特に右肩に多く脱臼癖があり、肩がうまく使えずにいたが、怪我だから仕方が無いという考えて半ばあきらめてトレーニングしていたことを思い出した。
しかし会長は怪我も癖もトレーニングで直せると言った。
それが自分にとっては衝撃的なことだったので、すぐにジムに入会した。

ジムに入ってからもう7年くらい経つが、今でもある程度レースが出来ているのは、短い時間で集中して会長の所でトレーニングが出来ているからだと思う。
俳優業もやっているので365日フルタイムアスリートではない現在、会長の効率トレーニングは自分にとっては欠かせない。
週1〜2回しかいけなくても30分しか出来なくても、会長はそれなりのメニューで満足させてくれる。
怪我をした時は特注鍼で最高の治療をしてくれる。
自分の俳優仲間やアスリート仲間はかなり会長にお世話になっている。
捻挫をして4日後に大会があった時は、さすがに自分もあきらめかけたが、会長は独自の治療で治してくれた。
今年約5年振りに全日本ライフセービング選手権のアイアンマンレースに出場したが、5年も出場していなければ普通はマスターズか完全にOBだ。

もし未だに自己流でウエイトトレーニングをしていたら、自分は怪我が悪化して、無駄な筋肉がたくさん付き、体のバランスがガチャガチャな人間になっていて恐らくスポーツをする体ではなかったと思う。
それくらい今までたくさん怪我をしてきたし負担をかけてしまった。
自分の体を己が一番理解していなければいけないのは当たり前だが、最高のトレーナーに巡り会うこともアスリートの生命に関わってくる大事なことだ。
もちろんトレーナーとの相性もあるだろう。
ストイックなトレーナーにはストイックなアスリートが寄ってくる。
僕と会長はマニアックなトレーナーにマニアックなアスリートが巡り会ったという感じだ。
とにかくジムに行くと筋肉の動き(人間だけに限らず様々な動物も出てくる)や、押している運動なのか引いている動きなのか、骨盤の使い方、腹圧があがっているか??など本当にマニアックな話しが飛び交う。
レースがすべてではない現在ではあるが、日々こういう交流の場でアスリートとしてもまだまだ磨きをかけていこうと思うし、実際ジムにはすごい人ばかり来るのでモチベーションは上がりっぱなしだ!!
アイアンマン・飯沼誠司はこんなマニアックなトレーナーに支えられています!!!
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